誰がための働き方改革

斜め45°の世界
誰がための働き方改革


先日、働き方改革法案から裁量労働制の拡大に関する項目が削除されたというニュースが流れた。
根拠とされたデータが不適切だという指摘があったためである。

モリカケ問題の次のネタ、しかもデータ捏造という明らかな与党側の手落ちなのでメディアはうっきうきである。その上図ったのようなタイミングで、裁量労働制を適応した企業での過労死のニュースときたもんだ(注:裁量労働制と過労死との因果関係は現状では不明である)。

さてその裁量労働制について秀逸なツイートがあったので紹介しておく。

コレね。仕事の量に関する裁量はないよ、ってところがミソですな。

実際仕事なんてそうそうキリよく切れ目があるわけじゃないし、一人で完結するような仕事でなければ自分で調整できる時間にも限界がある。

んでもってテキパキ片づく人のところにより仕事は集中するのが現実という。え、もう終わったの?じゃ次これお願いしまーす。昨今の若者にとっては、窓際族は負け組ではなくむしろ勝ち組らしいです(笑)。

そういえば一昔前は、今どきの若者は中間管理職になりたくなくて出世を拒む、なんて話もあったなあ。責任は重くなって仕事も増えるのに残業代がつかなくなるから実質の手取りが減るという矛盾。残業代の分部下の方が給料多いなんて逆転現象も聞いたっけ。

そもそも、労働に対して報酬を一定にし、残業代という変動要素をなくしたいのであれば、年俸制でよいわけで。なぜ裁量労働制やら高度プロフェッショナル制度やらと名前をつけてややこしくしたがるのか。

政府としてはややこしくしておいた方が税をむしりやすい。そんな思惑があるんじゃないか。なーんて、ついつい穿った見方をついしてしまいますなあ。

働き方改革で政府が解決したいのは、ぶっちゃけて言えば税収でしょう。少子高齢化で今後税収が目減りしていくことは明らかなので、これは目下緊急の課題であるのはまあ間違いない。

で、この問題は、大ざっぱに言えば、この解決策は二つしかないわけだ。出生率を増やすことと、労働人口を増やすこと。この2点。

労働人口を増やすには移民という手があるが、もともとが単一民族の島国であった日本においてその環境を作るのはまだまだ時間がかかる。ヘタを打つと税収以上に犯罪率、医療費、生活保護が増加するだけだし。今のヨーロッパがいい見本だ。

一方で出生率の増加については、これまた難しい。昔みたいに適齢期になったら何も考えずに結婚して子供産んでが当たり前という時代でもないので、男女ともに、ある程度将来に対する安心感がないとそもそも結婚自体をしたがらない。

だから年俸制なんていう、安定した収入が見えなくなる制度に舵を切るわけにはいかないのだ。同じように先が見えないのだとしても、「先が見えないこと自体が見えにくい」制度ならOKで、だからこそややこしい名前をつけてでも制度をこねくりまわすのだ。

でもねえ、せっかく「改革」と銘を打つのなら、もっとダイタンなことをやって欲しいなと思うワケですよ。

経営者は残業代を抑制したい。労働者は少しでも収入を増やしたい。
でも一つの企業でがんばって増やせる収入の額なんて、たかが知れてるでしょう。どうしたってポジションの椅子や同僚部下等周りとの兼ねあいがあるわけでさ。

であれば、とっとと基本勤務時間を撤廃もしくは縮小させて、副業禁止を法律的にNGにした方がいい。

サラリーマンが副業当たり前になれば、ズルズルと残業して小金を稼ぐよりも、さっさと次の働き場所にいって稼いだ方がお得だ。ひとつの企業で残業して12時間勤務600万とかより、400万と300万で稼ぐ方が稼ぎやすくないですか。気分転換にもなるし、いろんな可能性も増える。

収入先が複数あれば、いざというときに無収入になるリスクも減るので、転職もしやすくなり、人材の流動性も高まる。

もっといえば、さっさと小中高にスキップ制度を導入しよう。1年でも2年でも先に単位をとって卒業時期をコントロール出来れば、今みたいに生まれた世代の景気によって勝ち組負け組が決まってしまうようなデメリットが、多少はカバー可能になるわけで。

現状の日本では、院に行くか行かないかとか、社会に出るのを遅らす方向でしか選択肢がない。そりゃライフイベントがどんどん後ろ倒しになりますわな。まあ中退という選択肢もないわけではないけれど、特殊だわね。起業とかならアリですが。

そもそもね、6−3−3で12年、さらに四年制大学でたら入社時には22歳なんて、気の長い学生時代、男性のライフプランには合っていても、妊娠適齢期と子育てとキャリアを考えたら女性のライフプランにはぜんっぜん合ってないんですわよ。

女性に子供産んで欲しけりゃ女性のライフプランに合わせた学校制度にすべきで、今こそ見なおす絶好の機会だと私は言いたい。

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